25前後 西船橋系やさぐれロックを探る

ギ「そうだね。最初は、十代の頃だけど、『一向一揆』ってバンドやってたんだけど、それはほら、
 若い頃に女にもてたいって気持ちがあるでしょ?そういう気持ちだけでやってたバンドだから、み
 んなやりたいこと別々ですぐ終わっちゃって。次に今のドラムと組んだバンドが『治外法権』で。す
 ごく上手くいってたんだけどちょっとした理由で解散になっちゃって。それで新しくベースいれて今の
 『暴れ馬』作ったんだ。
−『治外法権』ってすごいバンドだったと聞きますけど、解散した理由ってよくわからないところが
  多いですよね、その理由って教えてもらえますか?
ギ「それはちょっと、ね。
−ああ、そうですか。で、またアルバムの話に戻りたいんですけど、4曲目の『家元略奪』と6曲目
  の『胡瓜のはいった冷蔵庫』なんてすごくよかったんですけど。大体曲製作のプロセスとしては
  詞先ですか?曲先ですか?
ギ「大体曲先だけど、『家元略奪』ははじめにその言葉が浮かんで、そこからの広がりでみんなで
   音合わせをしてできた曲で。歌詞はそのあとつけたんだよ。『胡瓜の入った冷蔵』はそのまま。
   ヨドバシ電気で冷蔵庫買ってきたら胡瓜が入ってたっていう。
−そんな、まさか。
ギ「ははっ、もちろん冗談ですよ(笑)。『胡瓜が入った冷蔵庫』は、おれらが本当に貧乏だったとき
   にね、もちろん食べるものとか全然ないんですね、それでね、ドラムの実家で胡瓜作っていてそ
   れ、それをしょっちゅう送ってくるわけ、だからいつも胡瓜だけはあって。
−胡瓜だけですか。
ギ「そうそう。だからいつも胡瓜を囓ってるの。そん時にこれを歌にしようと、そういうわけ。でもこれ
   が今ライブとかでやると一番人気があるのがふしぎだよね。やっぱり人間貧しい時が頭が働く
   というか、何にもないからね、ずっと音楽のことに集中できるというか。
−今ではそういう生活は改善したんですか。
ギ「それがあんまりそうでもないんだ(笑)。でもいい加減胡瓜だけの生活からは抜け出せたけどね。
   でも別におれたちは金のために音楽やってるわけじゃないし、ただ好きだからね、なんかこう言
   うと照れくさいけど。
−今回このアルバムが出て、何か今までと変わったこととかありますか。
ギ「変わったこと?
−そうですね、例えばライブの盛り上がり方が違ってきたとかそういう感じのことでいいんですけど。
ギ「そうね、以前に比べると客は増えたよね。でもそれはこのアルバムでどうのこうのというわけ
   じゃなくて、おれらの地味な(笑)活動がだんだん浸透してきたって考えてるから。ただバンド
   としてのテンションというか、モチベーションというかね、そういうのは変わったとおもうよね。
−それはどういう風にですか。

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