photo/text 山口 倫之


院の3階にあるバルコニーから東の地平を望む。一日のうちで、冷気が残る空気があるこのわずかな時間に胸一杯に息を吸っておく。なだらかな山々の側面に所々にあるまだ葉が伸びきらないキャッサバ畑の土の色と、一杯に広がるラムヤイ(龍眼)の果樹園の緑が見える。この山の向こう30kmはもうカンボジアだ。朝日はもうじき昇りきる。ここからの眺めがパンゴン村の中で一番気に入っている、この僧院の一員としてここにいるのも後一日だけ、もうしばらく見ていたい。不意に後ろからガタガタ音がする。隣のクティ(僧院の居室)に寝起きする先輩僧が鉢を準備しているようだ、右に見えるお堂の方にオレンジ色の僧衣が見え始めた。もうじき6時。ビンタバート(托鉢)に出かけなくては、僕も自分のクティに戻りバァツ(お鉢)を取って僧衣を整え、外に出た。何も履いていない足に朝露がつきひんやりと気持ちが良い。

 バルコニーからの眺め
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